204章 ティリー.ウィンブルトン

二人はしばらくの間、優しさを共有した。ライトは彼女の前に並べられた宝石のようなちょっとしたものに目を留め、好奇心旺盛に「これらは一体何?」と尋ねた。

「こっちに来て、」ティリーが自分の体の側を叩き、「あなたに面白いものを見せてあげるわ」

ライトが彼女の隣に腰掛け、ティリーが一枚の白いシルクの手袋を手にはめ、その手の甲にはっきりと赤い宝石が埋め込まれているのを見つめた。

「これは……追跡魔石?」

ティリーは答えず、微笑みながら手を地面の方向に伸ばす。突然、指先から電光が飛び出し、地面に命中し、パチンパチンと音を立てた。すぐ後に青煙が上昇し、焦げた掌大の黒いマークが地面に残った。

ライトは一時期、自分の目を信じられなかった。「あなた……新たな能力を手に入れたの?」

ティリー.ウィンブルトンは超自然的存在で、自分自身に魔力が作用し、その現れは彼女の優れた知力である。彼女は普通の魔女のようにそれを放出することはできない。しかし、今目の前で見た電光は、彼女が新たな能力を持つことを意味している。そして魔女が同時に二つの主力を持つことは不可能、これはすべての姉妹が理解している常識だ。

ティリが手袋を脱ぎ、それを灰燼に渡した。「新たな力を手に入れたわけではない、この石がそうさせたのよ。」と彼女は口角を上げて笑った。「この石が魔力の作用の仕方を変え、全く新しい効果を現れさせたのよ。」

ライトが手袋の中央にある宝石をなでまわし、内心大いに驚き、ティリーが彼女をだますことはないと分かっていた。これは戦闘型ではない魔女でも戦闘力を持つことができることを意味し、魔女の一団の外敵に対する防御力が著しく強化される。「このような石はどれほどあるの?」と彼女は尋ねた。

「ただ一つだけだよ。」ティリーはライトの思考を読み取ったかのように言った。「それに、それを使うのはそう簡単なことじゃない。あなたが試してみることができるわ。具体的に存在するものとして魔力を想像し、それを石に満たし、それから放出するの。」

ライトは半日以上悩み続けたが、一刹那の電光も現れなかった。