305章 化学工業の突破

魔女と第一軍が出発してから既に4日経っており、計画通りなら明日の午後には銀光市の郊外に到着するはずだ。

はちみつを装備した飛行メッセンジャーを用意し、ローランは毎日チームから送られてくる手紙を受け取ることができる。アイアンアックスからのもの、アンナからのもの、ナイチンゲールからのものがあり、移動電話ほど迅速ではないが、基本的にはワイヤレステレグラフと同等だ。このルートにいる飛行メッセンジャーを数倍に増やせば、常に鳥が往復していて、短いメッセージのチャットを模倣できるかもしれない。

ナイチンゲールがいない日々、騎士団の長が城の防衛を引き継いだ。しかし、ローランが謎だと感じたのは、カーターがこの数日間常に陽気な雰囲気で、何か特別に嬉しいことがあったかのようだった。自分の身の回りの警護を任され、本職に戻ったことが、彼をこんなに喜ばせるのか?

彼は首を振り、建設部長カール・ヴァンベルトの報告に注意を向けた。

眠りの島の魔女の助けを借りて、辺境の町の建設プロジェクトは、過去一ヶ月余りで神速に進展した。

最初に、赤水河に架かる鋼鉄橋が順調に完成した。伝統的な石橋や木橋と比べ、鋼鉄の橋は事前に作っておき、その後全体を吊り上げることができる。また、リィンが川中に浮かべた2つの浮遊島の存在が、これを更に簡単にする。これにより、メイン橋の工期は驚くべき一ヶ月に短縮された。

後世の視点から見ると、それは低く狭く、構造があまりにも簡単で、荷重が非常に低く、材料の無駄遣いでしかない豆腐渣建設プロジェクトだが、この時代においては、それは全長100メートル以上、道路が平坦で、二台の馬車が並行して通行でき、下部は内部の川の帆船の通行に対応しており、これらのどれも重い石橋では成し得ないことで、壮大で壮観な超大型橋と言える。

次に、リィンが新たに建てた城壁も完成した。この純粋な泥土で作られた城壁により、町の面積が一気に二倍以上に拡大した。将来都市化すると、既存の町は文字通り「内城区」になるだろう。しかし、ローランは「第一環」「第二環」という言い方を好む。もしかしたら、いつの日かこの地は、七つの環を持つ巨大な都市に拡張され、正式に帝都としての名を冠するかもしれない。