第195章 ミルクボトル

「ハンの後輩。」ハンセンはばかり重力計から出たばかりで、目の前には美しい女性の姿があり、そこから出てくる声は女性らしさに満ちていた。

「皇甫瓶晴、ここにいるとはなぜ?」ハンセンは目の前の女性が誰であるかを認識して、びっくりした。

ここは軍学校の内部で、皇甫瓶晴はブラックホークの学生ではない。どうしてここにいるのだろう。

「私は交換学生としてブラックホークで学ぶのです。今後二年間、ブラックホーク軍学校で学びます。それから、私はあなたの先輩になります。」皇甫瓶晴はにっこりとハンセンを見つめながら言った。

ブラックホーク軍学校に来るために、彼女はかなりの労力を尽くし、ようやく交換留学生としてここに来ることができたのだ。

「ファンフォ先輩。」ハンセンは言ったが、心の中で何とも偶然だと思った。皇甫瓶晴がまさにブラックホーク軍学校の交換留学生になるとは。

「どうやら私が先輩になることにあまり喜ばないようだね、ハンの後輩?」皇甫瓶晴は体を少し前に寄せて、ハンセンの目を見つめて言った。

それまでハンセンは気づかなかった。皇甫瓶晴は下半身にジーンズとチェルシーブーツを履き、上半身にはベージュのニットを着ていた。ただそのニットの胸元が少し開きすぎていて、血気盛んなハンセンは鼻の中がぽっと熱くなるのを感じた。

「これ……君を皇甫瓶晴と呼ぶべきじゃなくて、皇甫ミルクボトルと呼ぶべきだ……」ハンセンの目はその豊満で丸いボディから離れることができず、心の中でそう叫ぶ。

前回皇甫瓶晴に会ったとき、彼女は獣魂鎧甲を身につけていて、見た目はよくわからなかった。しかし今、このような服装で、しっかりとした資産が完全に露わになった。白くてなめらかな肌が波立っていて、男性だけでなく、女性が見ても目が見えなくなる程だ。

皇甫瓶晴はハンセンの目が自分の胸に落ちているのを見て、微笑みながらわざと体を前に傾ける。そのため、目の前は肉の香りが漂うだけだった。ハンセンは、すぐにでも立ち去らなければ、ここで血を吹き出してしまう気がした。

「ええと、ファンフォ先輩、何か用ですか?」ハンセンは無意識に鼻をこすった。もしも自分が本当に鼻血を出してしまったらと思うと生じた反応だ。