第438章 生命遺伝子爆走

ハンセンは二歩後ろに下がり、ニャン君が既に勇んで突進して、その氷甲獣と一緒に戦い始めている。

バンバン!

二匹の大獣が凍土の地で組み合っており、ニャン君はなんとか少し優勢を保ちつつも、その氷甲獣を斬首するにはかなりの時間が必要だ。

ハンセンは暗に眉をひそめ、氷甲獣はただの原始レベルの異生物でありながら、すでに神宠レベルのニャン君とほぼ似た戦闘力を有している。第二の避難所は名前が示すように、その異生物は第一避難所と比べて質が優れていた。

その氷甲獣の体は氷甲で覆われており、ニャン君のクローと歯では傷つけることができない。唯一、白毛部分を攻撃することができ、一匹の氷甲獣を血まみれにすることができた。ニャン君自身も少し傷を負いましたが、それほど深刻ではない。

ハンセンは大方、氷甲獣の力量を把握し、ちょうど自分でその氷甲獣を終わらせようとしたところ、突然その氷甲獣が奇声を発して、体についた傷が急速に自然治癒し、背中の氷甲を全身に急速に広げた。一瞬のうちに、その体はすべて氷甲で覆われ、巨大な氷の結晶のような姿に変わってしまった。さらに、その爪までもが氷の結晶のような形状に変わって現れた。

見た目はまだ氷甲獣のようだが、戦闘の勢いは最初の氷甲獣とは全く違っていた。まるで雑兵から大ボスに変身したようだ。

"生命遺伝子爆走!"ハンセンは驚きながらも喜んだ。第二避難所の異生物は第一避難所とは異なり、一部の異生物は生命遺伝子爆走状態になる可能性がある。

この状態は、人間進化者がライフパーティクルを変える超核遺伝子術に似ている。生命遺伝子爆走状態の下、異生物の生命遺伝子粒子が突然変異し、肉体の特性がさらに強調され、それに伴って戦闘能力も増大する。

もちろん、生命遺伝子爆走状態の異生物を狩猟すると、得られる獣の魂、つまり爆走状態の獣の魂は、同種の獣の魂よりもはるかに強力だ。

ハンセンは、自分が第二の避難所で出会った最初の異生物が、まさに生命遺伝子爆走能力を持つ異生物だとは思ってもいなかった。