057会長先生、蘭姉が事件を起こす(二更)_3

「要りません」と仇学政は手を振った。

彼は一心に事務所の扉の方向を見つめ続けていた。

彼のそばには局長がまだ到着して間もなく、校長から送られてきた大文字を見ていた。それは以前、白蔹が狼の毛の筆で書いたものだ。

その紙は写真家に再撮影を依頼していて、校長が手元にあるのはその写真だけだ。

「あなたの言う通りだと思います」と局長は低く仇学政に向かって言った。「私たちは本当に希望があるのかもしれません」

両者はそう話していた。

ドアが軽く鳴った。仇学政と局長はすぐに顔を上げた。清らかな瘦身が現れた。

相手は少し頭を下げ、細長く冷たい白い指が扉に触れ、そっと扉を押し開け、ゆったりと入ってきた。冷たい玉のような輝きがゆっくりと広がる。

それは一人の女性学生だった。

局長と仇学政は視線を戻した。