064書道の歴史、彼女を除いて_2

「私の書道の腕もそんなにいいわけじゃない」と白蔹は一瞬沈黙した後、顔を上げて、ゆったりと微笑んだ。「あなたたちの世界にはもう科挙制度は存在しない。鋼筆が基本的に毛筆の代わりになっているのだから。」

だから、書道が衰退するのは必然的なことだ。

彼女は生まれてからずっと毛筆を使っていた。今回の蘭亭賞は若者を対象にしたもので、彼女が硬筆を何年も使ってきた競争者にこの上で負けるとしたら・・・

白蔹は、師匠だろうと思われる人が一晩中起きて彼女を師門から締め出すかもしれないと思った。

「私はただ運だけ良かった。彼らと硬筆書道の比較をすると、私は絶対に負けるだろう」白蔹は片手でスマートフォンを持ちながら話の本題に戻す。「だから、どこで書協に申し込むべきなの?」

仇学政は完全に呆れていた。