第13章 お嬢さん、まだ承諾してないんですが！

「お兄さん、この診察料の10万は円なのか、ウォンなのか？」突然、スーツを着た男性が口を開いた。彼はマーケティング会社の取締役で、葉辰が概念のすり替えを利用して人気を集めようとしていると推測していた。

「人民元です」葉辰は答えた。

この言葉を聞いて、皆は思わず息を飲んだ！

こいつ、本当に大口を叩くな！

10万元といえば江城のホワイトカラーの年収に相当する。この診察料、誰が払えるというのか！

皆がざわめいている中、葉辰はさらに付け加えた。「この10万元は手付金に過ぎません。症状が複雑な場合は、100万元からです。ただし、どんな病気でも治せることは保証します」

その瞬間、見物人の群れは静まり返った。

10万元が手付金だけ！

さらにその後100万元から！

これは...これは一体どこから現れた狂人だ！

次の瞬間、群衆は爆発し、罵声が飛び交った！

「強盗でもするつもりか！10万元の手付金だと？よく言えたもんだ。お前、自分が華佗だとでも思ってるのか！」おばさんが大声で叫んだ。

「こいつは詐欺師に違いない。手付金を受け取ったら逃げるつもりだ！」

「そうそう、絶対詐欺師だ。警察を呼ぼう！」

鐘おじさんは状況が悪化するのを見て、急いで割り込んで親切に忠告した。「葉くん...早く屋台を片付けた方がいいよ。こんな商売の仕方があるかい。早く立ち去らないと、この群衆に襲われるぞ」

「まずい、誰かが既に警察を呼んでいる。葉くん、早く逃げなさい」

葉辰は怒鳴る通行人を見て、無力に首を振った。誰か一人くらいは試してみようと思う人がいると思ったのに、こうなってしまっては、皆が彼を詐欺師だと思い込んでしまった。

彼は遠くで卵を買ったばかりのおばさんが、彼に卵を投げつけようとしているのも見た。

「わかりました。片付ければ片付けます。他の金儲けの方法を考えてみます」

葉辰が屋台を片付けようとした時、二人の少女が群衆の中から押し寄せてきた。

少女たちの出現で、罵声も止んだ。皆の視線が一人の少女に集中したからだ。

なぜなら、その少女があまりにも美しかったからだ。

その少女は黄色い野球帽をかぶっていて、帽子は彼女の顔の半分を隠していたが、彼女が間違いなく美しい、驚くほど美しいことが感じられた！