厳燼は目を丸くし、全身に恐怖が押し寄せた!
こいつは唐傲を殺そうとしているのか!
彼が何かを言おうとした時、葉辰の足が激しく踏みつけ、真気が荒れ狂った。
殺気が天を突き破る。
金冷雁はそのまま傍らで見ていた!
葉辰の実力が恐ろしいことは知っていたが、彼が唐傲を斬殺すると聞いた瞬間、彼女の心の中の波が体を揺さぶり続けた。
呼吸が乱れ、全身が凍りついたようだった。
唐傲は伝説級の人物だ!
宗師ランキング200位以内の存在!
しかもそのデータは数年前のものだ!今の唐傲は既に100位以内に入っているかもしれない!
華夏のトップ百人の宗師の一人となっているかもしれないのだ!
葉辰は唐傲さえも見逃さないつもりなのか?
なるほど、だから江城一の称号など気にしていなかったのか!
葉辰は金冷雁の心中を知る由もなく、丹薬を取り出して投げ渡した。「これを飲めば、体の調子が良くなるはずだ。」