第183章 一撃!(1章目、推薦票募集!)

女性は葉辰を連れてロビーを通り、エレベーターホールに到着した。

指紋と虹彩認証が行われ、エレベーターが開いた。

「葉様、どうぞ」

葉辰が中に入ると、女性はボタンを押し、扉が閉まった。

空気は静かだった。

女性は静寂を破り、突然動いて葉辰の前に片膝をつき、恭しく言った。「殿主様、私は鄭可と申します。葉様の側近でございます。先ほどは殿主様の真の身分を守るため、あのような行動を取らせていただきました」

葉辰は頷いた。「立ちなさい。分かっている」

外の者たちは葉凌天の本当の核心勢力ではなく、もし裏切られでもしたら、その結果は想像を絶するものとなるだろう。

葉凌天と鄭可のこの行動は、まさに自身の身分を守るためだった。

葉辰は知っていた。扉の向こうには必ず葉凌天がいるはずだと。