第231章 制御不能な存在！（6更！）

老人は葉辰の言葉を聞いて、体が震え、しわだらけの顔に驚きの色が浮かんだ。

しかし、その驚きはすぐに消え、うまく隠された。

「あの畜生がまだ生きているとは？」

そして、冷ややかに鼻を鳴らした。「あの畜生が生きていようが何だというのだ！あの時は無能で、我が江家の面目を潰した。今生きていても、底辺でもがき続けるだけだ！二度と這い上がることはできん！」

彼が立ち去ろうとした時、江剣鋒が口を開いた。「父上、ご存知ないかもしれませんが、あの畜生は5年間姿を消していましたが、今は武者になっているそうです。」

「ただ残念なことに、江南省の強者である唐傲様の逆鱗に触れ、今頃は死んでいるでしょう。」

江剣鋒は痩せた男を見て、自信満々に言った。「私の推測が正しければ、あなたが慌てて報告に来たのはこのことでしょう。あの小僧が死んだのなら死んだで、そんなに慌てることはありません。」

老人は葉辰が死んだと聞き、目に複雑な感情が浮かび、首を振りながら外へ向かった。

この一家のことを聞くと、いつも心の中に形のない怒りが湧き上がってくる。

痩せた男は奇妙な表情を浮かべ、江剣鋒を一瞥して言った。「江様、違います！お間違いです！あの葉辰は死んでいないどころか、唐傲様を斬り殺したのです！あの小僧は雲湖山荘で華夏武道局の面前で、唐傲様の首を刎ねたのです！」

最後の言葉は叫ぶように発せられ、明らかに取り乱していた。

当時、彼は客の中に紛れ込んでいて、本来なら葉辰の死を見届けるつもりだった。

なにしろ唐傲は周到な罠を仕掛けており、葉辰の実力では生き残れるはずがなかったのだ！

しかし、葉辰が一人の力で四人の最強の武者を斬り殺し、さらに圧倒的な力で唐傲を斬り殺すのを目の当たりにした！

彼は本当に衝撃を受けた！

なぜか、彼は脅威を感じていた。

なぜなら、彼自身でさえ、そんなに簡単にはできないことだったからだ！

葉辰が群衆の中に突っ込んだ瞬間、まるで殺人マシンのようだった！

人々に恐怖を抱かせる存在だった！

痩せた男の言葉を聞いて、すでに外に出ていた老人の表情が凍りついた。

数秒の躊躇の後、彼は引き返して石のベンチに座った！

「あの畜生が江南省で起こした全てのことを、一つ残らず話せ！」

彼の声には至上の威厳と強さが満ちており、人々の心を震わせた。