この時、葉辰は斬龍剣に宿る力を感じ取ることができた。
陸寒霜がこの剣を彼に渡した時から、その非凡さに気付いていた。
しかし、今や非凡どころではない。この異象があまりにも恐ろしすぎる。
崑崙で、ある武器は鞘から抜かれた瞬間に万剣を従わせることができると聞いたことがある。
彼はずっと軽蔑していた。結局、修練の道において、武器は補助に過ぎないのだから。
しかし今、彼は信じた!
今の斬龍剣は折れた剣に過ぎないのに、これほどの威力を持っている。
もし折れた剣が再鍛造されたら、引き起こされる異象はどれほどのものになるのだろうか?
彼の呼吸は少し荒くなった。
葉辰は目の前に浮かぶ斬龍剣を見つめ、手を伸ばして掴もうとしたが、触れる前に強大な力に弾き返された!
斬龍剣が自分を拒絶している!