第304章 背後を操る手!(3更!)

鄧淵嘯は項承東が現れるのを見て、急いで手を伸ばし、助けを求めて言った。「項老、助けてください。この若造が薬王谷で騒ぎを起こしているんです...」

言葉が終わらないうちに、葉辰が口を開いた。「さっき警告したはずだ。お前が聞かなかっただけだ」

言い終わると、葉辰は鄧淵嘯の体を踏みつけた。

骨の砕ける音が響いた。

まるですべてが粉々になったかのようだった。

「これからお前は完全な廃人だ!」

この光景を見て、誰もが項承東が怒り出すと思った。

なにしろ葉辰は薬王谷で手を出したのだ。これは虎の威を借りるようなものだ!

項承東の性格からすれば、葉辰と朱雅は必ず追い出されるはずだ!

しかし、誰も予想しなかったことが起きた。項承東は鄧淵嘯を一瞥すると、側近に命じた。「この者を追い出せ。今後、閩南鄧家と華夏薬盟との関係は一切断つ!華夏薬盟は閩南鄧家にいかなる医術支援も提供しない!」