第317章 誰が一歩前に出る!(3更!)

言い終わると、安素山は葉辰に向かって歩み寄り、問いただした。「若者よ、私は徽安省の安素山だ。私の娘と君の友人が君のために頼んでくれたからには約束しよう。そのものを私に渡してくれれば、私の部下に命じて徽安省の外まで送り届けさせる。君の安全は保証する!」

威厳のある態度ではあったが、その目に宿る熱い視線が本心を露呈していた!

古流武術家なら誰もが葉辰の持つ宝物を狙っているのだ!

群衆の中央に立つ葉辰は、安素山を一瞥し、困惑した表情の雅と安若影を見やると、首を振って冷ややかに言った。「友人のためだ。今すぐ立ち去れば、生きる道を与えてやろう」

この言葉に、安素山だけでなく、その場にいた全員が呆然とした!

まるで夢を見ているかのように、先ほど何が起こったのか疑問に思った。