突然、江家の老爺が江鎮業の五本の指に目を留めた。
指には血の跡が残り、黒い毒は完全に消えていた。
「どうやらこの一撃で相手を傷つけたようだな。あの小僧はもう廃人同然だろう。この毒は華夏武道界でも解毒できない毒だ。人を殺すことはできなくとも、古流武術家を死よりも苦しめることはできる」
「たかが私生児如きが、江家に逆らうとは、まさに死を求めているようなものだ!」
……
京城師範大学、教師寮。
解毒丹の調合に成功し、すぐに服用すると毒は完全に消え、さらにこの機会を利用して修練も行った。
葉辰はゆっくりと目を覚まし、濁った息を吐き出した。
血竜も彼の体内に潜り込んだ。
一晩の修練で、血竜は少し大きくなっていた。
葉辰は驚きながら、血竜を強くできるものは三つしかないことに気付いた。