第562章 こいつが真元境だと?(2更!)

寒風が吹き荒れ、周囲には呼吸の音さえ消えていた。

全員の視線は、地面に広がる鮮血に集中していた。そして血溜まりの中で、両手を背中に回している叶晨の姿があった。

恐怖と怯え。

わずかな時間で、叶晨はこれほど多くの人々の前で、これほど多くの落剣宗の強者を斬り殺したのだ!

「こいつは狂っている!」

静寂が続いた後、ようやく我に返った落剣宗の人々は、冷たい息を飲み込んだ。

「叶晨!」

落剣宗宗主の目は真っ赤に充血していた。

この叶晨を殺すのは簡単だと思っていたのに!まさかこれほどの代償を払うことになるとは!

「よし!いいぞ!叶晨、お前はよくやった!!」

落剣宗宗主はもはや以前の冷静さを失い、怒りに震えながら叶晨を睨みつけ、その顔に浮かぶ殺意をもはや隠そうともしなかった!

「叶家、生かしては置けん!」