第644章 抗えない(2番目)

黎虎の口元に軽蔑的な笑みが浮かんだ。

高らかな琴の音が突然響き渡った。

鋭い音が落ちると同時に、実体化した音波が葉辰に向かって押し寄せた!

葉辰に触れようとした瞬間、まるで万丈の巨浪と化した!

一度葉辰の体に当たれば、間違いなく死は免れない!

葉辰は危機を感じ、躊躇することなく、手にした長剣を消失させた!

次の瞬間、一筋の冷光が空を切り裂いて現れた。

それこそが斬龍問天剣!

斬龍問天剣が現れると、天地の霊気がすべて吸収されたかのようだった!

葉辰が動く必要すらなかった!

「ドォーン!」

長剣が横に薙ぎ払われ、轟音が次の瞬間に炸裂した。

酔仙楼の屋上が容赦なく吹き飛ばされた!

その威力がいかに恐ろしいものかが分かる!

「ドンドンドン!」

葉辰は数歩後退し、黎虎も同様だった!