第652章 太古の虚実丹 (4更!)

言葉が落ちると、大門が開いた。

薬箱を背負った老人が出てきた。

明らかに紀家が呼んだ医者だった。

紀思清と紀霖は急いで近寄り、厳しい表情で尋ねた。「中の人の状態はどうですか?」

その医者は紀思清が戻ってきたのを見て、目を細め、すぐに跪いた!

「お嬢様、お咎めください。ご主人の怪我は重すぎます。神魂はほぼ砕け散り、肉体はさらに深刻です。私の医術では全く及びません。かろうじてご主人の肉体を凝集させることしかできませんでした。しかし神魂に問題が生じるのは、これは大変な事態です……」

紀思清は心中怒りを感じたが、それを抑え、金色の丹薬を取り出して相手に渡した。「この丹薬は役に立ちますか?」

これは彼女が持っている最も貴重な丹薬だった。

医者は金丹を一目見て、その品格の高さを感じ取った!薬の香りは極めて濃厚だった!