第707章 崑崙虚の葉家(5更!)

「父さん、どうしたの?なんだか目つきが違うような気がするんだけど」葉辰は眉をひそめて言った。

葉天正は少し考えてから、葉辰に尋ねた。「辰よ、タバコはあるか?」

葉辰は驚いた。父は10年間も禁煙を続けていたのに、なぜ突然吸い始めたのだろう?

それに、さっきの玉璽の異変と父の眉間の変化は一体何だったのだろう?

葉辰は輪廻墓地から黄鶴楼を一箱取り出し、軽く叩いて父に渡し、指先から火炎を出して火をつけた。

その後、葉辰が自分用に一本火をつけようとしたが、葉天正にすぐさま奪われた。

「子供がタバコを吸うな、消せ」

葉辰:「……」

葉天正は千年寒氷に長い間寄りかかっていた。タバコを半分吸ったところで、口を開いた。「辰よ、崑崙虚の葉家に一度行きたい」

その衝撃的な言葉に、葉辰は全く反応できなかった。

今は上古の葉家は存在しないが、崑崙虚の葉家も侮れない存在だ。

葉宏斌と剣血沈の話によると、崑崙虚の葉家には潜在的な危機が潜んでおり、一般の宗門では太刀打ちできないほどだという。

極めて神秘的な存在だ。

重要なのは、祖父が崑崙虚の葉家を出たことは、そこの人々と何か関係があるかもしれないということだ!

父が葉家に行くなんて、自殺行為ではないか?

葉天正は葉辰を一瞥し、続けた。「お前は、お前の祖父が去った本当の理由を知っているか?」

葉辰は重々しい眼差しで首を振った。

葉天正は煙草の灰を払い、さらに言った。「実は、お前の祖父は追放されたんだ」

「崑崙虚の葉家の者たちに丹田を破壊され、すべての修為を失い、葉家から追い出されたんだ」

その言葉の中で、葉天正の指が震えていた。

脳裏に浮かぶ光景が鮮明だった!

衝撃的な光景!

なぜなら、この葉家の玉璽の以前の持ち主が、すべてを目撃していたからだ!

葉天正は父の丹田が強制的に破壊されるのを見ただけでなく!

さらに母が一人の男に一撃で重傷を負わされるのも見た。

その胸が張り裂けそうな光景が、彼の心を完全に揺さぶった。

二人はさらに二つの丹薬を飲まされた。

この丹薬がどんな由来のものかは分からないが、両親の苦痛に歪んだ表情から、この丹薬は毒薬と変わらないものだったことが分かる!

耳には冷たい言葉が響き渡った。