072 あなたのそれを触ってもいいですか?_1

……

それほど広くない旅館の客室の中で。

言葉が口を離れるとすぐに、ルミエは後悔し始めた。彼はただ外の世界とのつながりが少ないだけで、世間を知らぬというわけではない。

そこで彼は急いで説明する。

「いや、そういう意味ではない、ただ僕は共通言語を上手く使うのが得意ではないだけだ。誤解しないでほしい」

そう言って彼は何語かの方言を口にした。

「とにかく、マシューは普通だから、この女性の皆様、安心してください」

ルミエは特にポポに向かって強調した。

彼の見解では、二人が夜間一緒に部屋に泊まっていることからして、関係は深いはずだ。

ポポはそれを聞いて目をキラキラさせた。

「あなたは私が女性だと分かったの?」

ルミエは話題が変わったことを見て、すぐににっこりと笑った。

「それは明らかだ」

ポポは誇らしげに胸を張ってマシューを見た。

「ほら、誰かが見るのが下手なのは私の問題じゃない、世の中にはわかる人が多いんだから」

マシューは苦笑した。

彼の知覚力もそれなりに敏感な方だが、ルミエのような第五階の大物とはとても比べ物にならない。

彼は再びルミエと何気ない会話を楽しんだ。

話しているうちに、ルミエはふと思いつき、一日中道中を走ってきて腹が空いていることを伝え、二人に何か食べ物を用意してくれることを望んだ。

マシューは夜が更けて、ルミエが一時的に別の住処を見つけるのは難しいだろうと判断し、ポポに意見を求める目で見た。

ポポはルミエが自分の女性的な特徴を正確に認識しているため、彼に対する印象が大いに改善した。

彼女はマシューに向かってクールに頷いた。

それにより、次の瞬間にはマシューが笑顔でルミエを自身のプライベートルームに案内した。

二人は入った後、しばらく出てこなかった。

真夜中に騒音で目覚めて眠れなくなったポポは退屈して、仕方なくまた鎧を磨き始めた。

……

翌日の朝。

マシューは落ち着いて北商業区のマジック用品店に入った。

彼は大龙湖への旅行に必要な物資を補充しようとしていたが、その中でも最も重要なものは「水中呼吸薬」だった。

この薬を飲むと、首の両側に鰓ができ、水中で自由に呼吸できるようになる。