081 禁呪:死者の天球!_4

……

少し考えてみれば、沼地の不死者達が消えた理由が分かる!

マシューの頭の中に電光が走る。この状況では、わざわざ文字で説明を読む必要などあるだろうか?

彼は直感的に怒鳴った。

「逃げろ!」

天球がゆっくりと降りてきた。

マシューは胸を打ち、バッジから月光が放たれた。月光の加護のもと、彼は素早くワタリガラスに変わって飛び立った。

ルミエと休一の逃走のスピードはさらに速かった。

気になっていたポポも両足を踏みしめ、足元から火が噴き出し、彼は魚雷のように一気に横へ飛ばされた。

バン!

ポポが真っ向から木にぶつかった。幸いヘルメットがあり、天球の初めての轢み潰す衝撃を事故なく避けることが出来た。

しかし、これら全てはまだ始まったばかりである。

その巨大な球体が地面に落ちた後、その上のすべての不死者達が彼ら一行に向けて手を伸ばした。

グニャグニャと奇怪な音が耳元で鳴った。

それを聞く者が全身を震わせる。

不死者たちが形成した巨大な肉の球が沼地で転がりはじめる。

もしかしたら、マシューとルミエと休一が逃げるための方法を知っていたのかもしれない。

肉球の最初の目標は、明らかにポポだった!

その転倒によるダメージのせいで、ポポの動きは明らかに鈍くなっていた。彼女はすぐに立ち上がって数歩歩いたものの、足元からは青い光が絶えず発しており、回路が壊れているのか、とにかく動きがとてもスムーズでなかった。本当に心配になる。

マシューフライは空を飛び、全体を見渡すと、すぐに前進路線の50メートル先に黒ローブを着た人影が見つかった。

見るやいなや、彼は急いで叫んだ。

「ルミエ!人を救え!」

実際、彼が言わなくても、ルミエはすでに行動を開始していた。

彼は大股で隣の葦の中から飛び出し、あっという間にポポを甲冑ごと肩に乗せる。

その瞬間。

ルミエの膝がついにぐっと曲がったが、半秒後にはその重さに慣れ、ポポを肩に乗せたまま一路驀進した。

ルミエの肉体の質は、まるで恐暴龍のように、この瞬間、全く持って躊躇なく現れた。

肉球は後方から息をつかせずに追いかけてきた、不死者たちは次々と乾いた手を伸ばして彼らを捕まえようとした。