102 灰烬の領主_4

結局として、彼らは都市の移転と外部の力を借りることで、自己の地方営力を維持せざるを得なかった。

以前に。

マシューの木精霊と夜のエルフ、つまり人間の隣人への見解は一致していた。

彼もまた夜のエルフが傲慢で冷淡すぎると考え、彼らの王庭については言わずもがな、永遠の歌の森にすら普通の人間を入れてはくれない。

それに比べ、木精霊の方が分別がある。翠玉苍庭に自由に入ることができるだけでなく、王都にさえ、普通の人間が入る機会がある。

しかし今になって見ると。

木精霊が殺され、大きな痛手を負った後、周囲で蠢動を始める親族を抑えるために、人間の力を借りざるを得なかったのだ。

「やはり、この世界に無駄がない例外なんてものはない。ベアナのような町の商人の娘でさえ、翠玉苍庭でダンスを学ぶ機会があったのも納得だ。木精霊も衰退しているんだな。」

マシューは大きくあくびをした。

そして、自分が整理した背景情報を書き留めた―

……

「その後、七聖連盟は斬られた触手を研究している際に、それが未だあまり知られていない虚空の生物、その名もユーカルス、つまり天災教団の邪術師たちが崇めている空虚の主霊のものだとわかった。

私達は、その伝説的な邪術師もまた天災教団の一員だという根拠がある。」

……

これらを書き終えると。

マシューは筆を停めた。

ぞんざいな資料の山から必要な情報を取り出すのは本当に疲れる。

彼は休む必要がある。

今夜は必ず精神力を使い果たさないようにしなければならない。

そろそろシーバとの授業の時間です。

彼女を一ヶ月放っておいた。

マシューは少し気まずい気持ちだった。

彼は今夜の歴史の授業をしっかりと準備し、シーバに完璧な印象を与えることができるようにすることを決定した。

「木を植えたり、資料を整理したり、魔法を学んだりするための時間を作らなければならない。領主の邸宅のオフィスに行く時間は本当にないようだ。」

「うん、まずは二、三日こつこつと仕事をして、その後、レイガに休暇を頼むチャンスを見つけよう。」

そんな風に考えているうちに。

マシューは嬉々として歴史の授業案の本を手に取り、それを読み始めた。

……

夜。