154 ヤーガクマジックエリアと墓地領域_1

……

油塗りは辛く、繊細な作業である。

全過程は他人に代理されることなく、死霊魔道士自身が自分で行わなければならない。

現在、5体の死体がマシューによって並べられ、厚い毛布の上に横たわっている。

あらかじめ手間をかけて作られたダーク神油は、すぐそばの小桶に入れられていた。

桶の中には3種類の大きさの毛筆が入っている。

マシューは最大の毛筆を取り上げ、小桶を数回よくかき混ぜ、油と負のエネルギーの残渣が十分に融合するようにし、それから初めて小桶を持って最初の死体の元へ行った。

上から下へ。

彼は真剣に3回塗った。

次に2つ目の死体、3つ目の……5つ目まで。

「レニスメ、反対向けて」

マシューは一方で筆を油桶で浸しながら、一方でゾンビのお嬢さんに手伝いを命じた。

レニスメはよだれを垂らしながら死体を裏返した。

マシューは前と同じように前へ歩み寄り、5体の死体の背面に一回り力強く粗塗りをした。

墨緑色のダーク神油が死体の表面に滲み込み、生前の服と皮膚が同時に柔らかくなり、時折死の原液が肌の下から出てきて、じじっと音を立てる。

この時点では、ダークナイトは以前のような臭いはない。

一回のダーク神油の塗り重ねを経験した後、死体の表面からは幽かな花の香りが漂ってくる。

マシューはまず大きな毛筆で両面を塗った。

そして中サイズの毛筆に取り掛かり、さらに緻密な塗油を行った。

これが一番疲れる工程だ。

彼は死体の全表面を丁寧に塗りたくるだけでなく、口や肛門にも可能な限り油を詰める必要があった。

ダーク神油は、ダークナイトにとって非常に重要な意味を持っている。

同時に、第三の工程である「反束縛」儀式の成功率にも影響を与える。

マシューは何も手抜きはできなかった。

レニスメとアビンの助けがあっても、2回目の作業が終わる頃には彼は全身が汗だくだった。

そして、最終的に。

彼が小さな筆を使って死体上の欠陥を探し修理を行う時に。

彼の腕が自分のものでないと感じていた。

「完了した!」

一時間後。

マシューは自分の両手を擦りながら、レニスメとアビンに5体の死体を逆さ吊りにするよう命じた。