157 私の価格はとても高い_1

……

神法師のお呼びがかかれば、マシューに拒否の余地はなかった。

しかし彼はマーガレットに挨拶をして、少し空いた時間に小さな暗い部屋へ行き、まずはイザベルに挨拶をするつもりだった。最低でもイザベルに伝言を残しておきたかった。

この表明は非常に重要だった。

もし、イザベルとスーライル先生の関係がマーガレットが言うように険悪であれば、自分が何も言わずにスーライル先生に会いに行くことは、

イザベルの不満を引き起こす可能性があった。

マシューはイザベルがすぐに返事をくれるとは思っていなかった。

だが、伝言を出してから間もなく、

通信クリスタルボールに返事が届いた。

マシューの耳元でイザベルの声が響き渡った:

「連盟のどの伝説の魔法使いにも会いに行くことができます。もちろん、その中にはスーライル先生も含まれています。

何より彼女はわたしの親友です。

彼女が何もなしにあなたを呼び出すことはないと思います。

彼女が何か要求を持っている場合、ぜひ彼女を楽しませてください。神法師に取り入る機会なんてそうそうないのですから、大切にしてください。

唯一注意してほしいのは、借金を作らないで戻ってきてほしいことです。」

楽しませる?

借金を作らない?

イザベルの返答に、マシューは混乱した。

「どうして借金を作ることになるんだ?」

「50万もあるんだから!」

イザベルの許可を得られたマシューは、魔法の教室に戻りマーガレットを探した。

後者はマシューを連れて、ビーカーハウスの転送ホールにつれていった。

二人は、超遠距離転送を象徴する緑色の大きな扉の中へと入った。

ほんの一瞬後。

マシューとマーガレットは転送中継所に現れた。

ここは次元面に位置する広場で、四方八方に転送通道が張り巡らされている。訪れる魔法使いは少なく、料金を徴収しているのはメカニカルノームたちだけだった。

「二人、クリスタルパレスへ。」

マーガレットが手を振って、金色に輝く魔法の紙幣をメカニカルノームの手に投げた。

後者は頷き、

二人を丁寧に別のテレポート通道の前まで連れてきた。