ただ活動範囲は墓地内とその近くの10キロメートルの空間に限られる。
遠出する時には連れて行くことは不可能だ。
マシューは彼がどうやって以前のように旅を進めていたのかを問い質したく思った。
しかしすでに雰囲気はここまで醸成されていた。
これ以上別のことを言っても意味がないだろう。
そうして一時、主従は共に顔を輝かせた。
マシューは少し客套話を話し、護衛軍の編成の重責をアーガスに渡し、墓地内の不死者たちは彼に任せた。
アーガスは命を受けた。
早速興奮して用事に取り掛かった。
ただマシューだけが墓だらけの地面を見つめて静かにため息をついた。
結局。
冒険に出る時の肉壁はやはり自分自身だった!
……
時が日々過ぎ去り。
いつの間にか六月中旬に来ていた。
暑さが日に日に増していった。
この気候は樹木の植栽には非常に不向きであり、法術を使って気候が木を植えることに与える影響を消すわけにもいかない。
それは自然意志に反する行為だからだ。
自然意志に反することで、必ず自然の罰を受けることになる。
例えばマジックで木を成長させることは、ある程度自然に反しており、多くのドルイドはそうした行為を嫌っている。
自然からの罰として、これらの木は三十年間種子を生むことができない。
マシューは当然自然の怒りを甘受して行動することはできない。
だから六月に入ってからは。
彼は毎日象徴的に一本の木を植えている。
毎日わずか一点のXPを得るに過ぎないが、これでも彼は多少の幸福感を得ている。
夏が訪れてから。
マシューは大半の時間を墓地で過ごしている。
その理由はただ一つ、涼しいからだ。
その間、彼は一度クリスタルパレスへ行き、残った三つの法術の固定化を完了させた。
ここ数日。
マシューはスリエルに植え付けられた微細な構築物が彼の体に融け込んでいくのをはっきりと感じている。
一度融合が完了すれば。
これらの能力は完全に自分のものとして固まる。
そしてそれらは他の能力と同様に、伝説に昇進する時に質的変化を起こすだろう。
伝説に昇進することは非常に素晴らしいプロセスだ。
魔法使いが伝説に昇進する時、彼の魔法と能力は全面的に強化される。
このプロセスは「伝説的な形成」と呼ばれる。