第69章 太乙神針

しかしその時、魏江はようやく気づいた。彼は秦玉の連絡先を全く聞いていなかったのだ。

そして今、秦玉がどこにいるのか、まったく分からない!

「まずい、まずい」魏江は心の中で後悔が止まらず、一瞬にして全ての怒りが許茂均に向けられた!

魏江は振り返り、許茂均を睨みつけながら怒鳴った。「お前のせいだ、この野郎!私の妻に何かあったら、必ず殺してやる!」

許茂均の心はさらに慌ただしくなった。魏江の能力なら、本気で誰かを消そうと思えば、朝飯前なのだ!

「お父さん、どうすればいいんですか」魏航は顔色を青ざめさせながら尋ねた。

魏江は歯を食いしばって言った。「外に探しに行こう。もしかしたら秦さんは近くにいるかもしれない」

望みは薄いが、他に方法が思いつかなかった。

....

「秦さん、銀針を買ってきました」姚青は針箱を持って秦玉に渡した。