この光は彼の周りを取り巻き、次第に強くなっていった。
秦玉は全く気付かず、ただ体中が燃えるように熱く、まるで爆発しそうな感覚で、額には汗が滴り落ちていた!
「ゴォン!」
一時間後、周囲の金色の光が秦玉を中心に集まり始めた!
全ての光が、直接秦玉の体に集中し、最後には皮膚と一体化した。
秦玉は突然目を見開いた!
彼は自分の皮膚を見下ろすと、なぜか毛穴が小さくなっているように見えた。
そして...彼の体には、かすかな暗金色の輝きが漂っていた。
「これは一体どうしたことだ?」秦玉は眉をしかめた。
築基期とは、修道の基礎であり、真の修道の道を歩み始める時期でもある。
伝えられるところによると、各人の潜在能力は築基期から現れ始めるという。
秦玉はこの瞬間、自分の肉身が何倍も強くなったという強い実感があった!
特にかすかな暗金色を見ていると、その感覚はより一層強くなった。
秦玉は立ち上がり、傍らにあった果物ナイフを掴むと、自分の腕に思い切り突き刺した!
「カン!」
鋼鉄のような衝突音が響き渡った!
秦玉の腕を見ると、皮膚さえ破れておらず、ただ白い跡が残っているだけだった。
「俺の肉身は...確かにかなり強くなった。」秦玉は心の中で思った。
これは彼を密かに興奮させた。肉身が十分に強ければ、実力は自然と飛躍的に向上するはずだ!
そうでなければ、横練大師がこれほど重宝されることもないだろう!
「この肉身に聖体術が加われば、体はどれほど強くなるのだろうか。」秦玉は心の中で密かに考えた。
唯一秦玉が不満に感じたのは、八個の築基丹を使ったのに、わずか一段階しか上がらなかったことだった。
通常なら、八個の築基丹で少なくとも二段階は上がるはずだった。
「このままでは、今後どれだけの薬材を消費することになるのか。」秦玉は心の中で苦笑した。
この時、夜が明けかけており、楊老者はまだ眠っていたので、秦玉はそっと部屋のドアを開けてホテルを出た。
秦玉は車を運転し、近くの公園を見つけた。
公園には木々が生い茂っており、秦玉は拳を握りしめ、一本の大木に向かって突然打ち込んだ!
人一人が抱えられるほどの太さの大木が、轟然と倒れた!
周りで朝の運動をしていた老人たちは呆然としていた。こんなに太い木が、どうして突然倒れたのか?