「早く取って、早く取って!」
小魚はもはや蠱虫を見る勇気もなく、慌てて目を覆い、後ずさりを続けた。
秦玉は蠱虫を武おじさんに渡し、深刻な声で言った。「武おじさん、これは西南から来た蠱虫のはずです。」
武おじさんは秦玉の手の中の蠱虫を厳しい表情で見つめ、重々しく言った。「こんな小さな虫二匹が、まさかこれほど恐ろしいとは。」
秦玉は笑って言った。「西南には蠱虫を使う達人が多いですから、これは大したことではありません。」
「誰かを怒らせていないか考えた方がいいですよ。」秦玉は真剣な表情で言った。
武おじさんは苦笑いして言った。「私の立場では、誰かを怒らせずにいられると思いますか?」
それは確かにその通りだった。この地位まで上り詰めるには、どれだけ多くの人を踏み台にしたことか。