第225章 地殺谷の邪術

この黒い巨球は灰冥の頭上でどんどん大きくなり、恐ろしい威圧感が一瞬にして広がった!

江古の顔に緊張の色が浮かび、すぐさま内勁を運転して身を守った。

一方、秦玉は表情を変えることなく、灰冥の技を全く眼中に入れていなかった。

「秦玉、死ね!」灰冥は怒鳴り声を上げ、掌を前に押し出した!

この巨大な黒球は轟音とともに転がり来て、触れるものすべてを粉砕した!

「取るに足らない術だ、この拳で砕いてやる!」秦玉は叫び声を上げ、拳を固く握り、正面から立ち向かった!

「轟!」

巨大な音響とともに、秦玉の拳はこの黒い巨球と衝突した!

その衝撃で部屋全体が粉々に砕け散った!

両者は一時膠着状態となり、黒球は半歩も前進できなかった!

「砕けろ!」

秦玉の雄叫びとともに、巨大な黒球に亀裂が走り始めた!