第245章 虎に乗って降りられず

「くずが?誰をくずと呼んでいる?」韓一龍は章華を怒りの目で睨みつけ、顔色は青ざめていた。

章華の顔色が一瞬にして変わった!

韓一龍も内勁大師だったことを忘れていた!

そう思うと、章華は慌てて言い直した。「韓若様、この秦玉がどうしてあなたと比べられましょうか?同じ内勁大師とはいえ、あなたは韓家の方!あなたの実力は間違いなく秦玉の上ですよ!」

「この秦玉なんて、下水溝に住む虫けらに過ぎません。あなたと比べるなんて、あなたを汚すようなものです!」

章華はお世辞を言うのが上手かった。

韓一龍の表情は明らかに和らいでいた。

「韓若様、ご安心ください。このやつは私にお任せを!」章華は胸を叩いて言った。

章華からは殺気が立ち込めていた。明らかに、韓一龍の前で実力を見せつけ、この大樹に縋りつこうとしていた。