会場内は騒がしく、人々の叫び声の中、楊菁はようやく舞台に上がった。
舞台上の楊菁は、確かに光り輝いており、非常に感動的だった。
幸い、秦玉の周りは楊菁の友人ばかりだったので、小魚以外は誰も狂ったように叫ぶことはなかった。
秦玉はこのようなコンサートに興味がなかったので、目を閉じて体内の内勁を感じることにした。
一筋一筋の神識が、秦玉の導きのもと解き放たれていった。
今や秦玉の神識の力は更に強くなり、方悦には及ばないものの、コンサート会場全体を覆うことは容易だった。
「ん?」
すぐに、秦玉はこのコンサート会場内で強大な気配を感じ取った。
「武者までがコンサートを見に来るとは?」秦玉は顎を撫でながら、無意識に後ろを振り返った。
神識の導きに従って、秦玉は遠くを見つめた。