319章 顔雲恒と直接対面_1

車は道路をゆっくりと進んでいくが、その過程は一切退屈させない。

ついに、車は別荘の門前に停車した。

門口にいた二人のボディーガードがすぐに前に出てきて、二人の車のドアを開けた。

シンギョクはその二人のボディーガードを一瞥し、驚愕の表情を浮かべた。

この二人のボディーガードの力量、おそらくは燕江と同じくらいだろう!

「これが大家族なのか。」シンギョクは眉をひそめた。

彼は神識を解放し、顔家荘園内の達人たちを捉えようと試みた。

すぐに、シンギョクは何本もの強烈な気配を感じた。

これらの気配はそれぞれ異なる方向から来ているが、彼らはすぐに別荘内に駆け付けることができる。

このようなセキュリティ対策はシンギョクに大きなプレッシャーを感じさせた。

「行こう。」顔若雪はシンギョクにウィンクした。

シンギョクは門口に立って、多少緊張しているようだった。

彼は興奮の感情を抑えつけ、堂々と別荘の中に歩いて行った。

最初に目に飛び込んできたのは、大きなホールだった。

そのホールは、昔ながらの装飾で、目に入る限り木製の家具ばかりだった。

何もかもが一つ取ってみただけで、価値がある。

「今は家には誰もいません、みんな外に出て仕事をしています。」顔若雪は笑って言った。

「夕方になったら、みんな帰ってくるはずです。」

シンギョクは頷いた。緊張した気持ちの他に、少し期待している感じもあった。

なぜなら彼も知りたいからだ。顖家の子孫たちは、一体どのような人々なのか。

その時、二層に一人の老人が現れた。

彼は高みからシンギョクと顔若雪を見下ろし、声色がやや冷たく、「若雪、彼を連れて上がってこい」と言った。

その言葉を投げかけた後、顔雲恒は振り返ってその場を去った。

このような冷たい態度に、シンギョクは少々驚いた。

しかし、彼は早めに顔家人の態度を予想していたので、それほど驚くことはなかった。

「私の祖父はとてもいい人だから、怖がらないで。」顔若雪は目を瞬いて言った。

シンギョクは苦笑しながら言った。「いい?それはあんたに対していいのかもしれないが、他人に対してはそうとも限らない・・・」