秦玉は振り返り、ホテルに戻った。
楚州戦区から宿舎を用意されていたが、孤独に慣れた秦玉は、姚青と一緒に自分でホテルを探した。
「秦さん、顔家はどうでしたか?顔お嬢さんと婚約されましたか?」部屋に入るなり、姚青はにこにこしながら尋ねた。
秦玉は姚青を白い目で見て、「余計なことを聞くな、さっさと寝ろ」と言った。
「ちぇっ、教えてくれないなんて。顔お嬢さんがあなたにあんなに優しいのを見てると、きっとこっそり婚約してるんでしょ」と姚青は不満げに呟いた。
秦玉は相手にせず、ベッドの上で足を組んで座り、深い思考に沈んだ。
顔お爺さんの眉間の死気から見て、半年ももたないだろう。
その時、若雪はどうなるのだろうか。
このような切迫した時間に、秦玉は大きなプレッシャーを感じ、眠る気にもなれなかった。