第323章 負けは負け

秦玉は振り返り、ホテルに戻った。

楚州戦区から宿舎を用意されていたが、孤独に慣れた秦玉は、姚青と一緒に自分でホテルを探した。

「秦さん、顔家はどうでしたか?顔お嬢さんと婚約されましたか?」部屋に入るなり、姚青はにこにこしながら尋ねた。

秦玉は姚青を白い目で見て、「余計なことを聞くな、さっさと寝ろ」と言った。

「ちぇっ、教えてくれないなんて。顔お嬢さんがあなたにあんなに優しいのを見てると、きっとこっそり婚約してるんでしょ」と姚青は不満げに呟いた。

秦玉は相手にせず、ベッドの上で足を組んで座り、深い思考に沈んだ。

顔お爺さんの眉間の死気から見て、半年ももたないだろう。

その時、若雪はどうなるのだろうか。

このような切迫した時間に、秦玉は大きなプレッシャーを感じ、眠る気にもなれなかった。

その夜、秦玉は眠らずに、薬材を取り出して丹薬を調合することにした。

数株の薬材で、秦玉は数個の増元丹を作ることができた。

一晩中かけて、秦玉は三個の増元丹の調合に成功した。

しかし、彼はすぐには服用しなかった。今日はまだ厳しい戦いが待っているからだ。

午前8時、秦玉は時間通りに京都戦区に到着した。

龍長官たちは、すでに早くから観覧席で待っており、薛虎は訓練場で隊員たちを叱咤していた。

秦玉は真っすぐに龍長官の横に座り、「龍長官、状況はどうですか?」と尋ねた。

秦玉を見た瞬間、龍長官の顔は言いようのない喜びに満ちた。

彼は力強く秦玉の肩を叩き、「秦玉、今回は大手柄だぞ!我々のスコアは京都戦区と同じ99点だ!第2位は確実だ!」と言った。

「言ってみろ、どんな褒賞が欲しい?金か?それとも地位か?申請してやるぞ!」と龍長官は尋ねた。

秦玉は少し考えて、「本当に褒賞をいただけるなら、薬材をいただけませんか?できれば千年以上の効能があるものを」と言った。

これを聞いて、龍長官は急に表情を曇らせた。

彼は顎を撫でながら、「戦区には薬材はほとんどないんだが、探してみることはできる」と言った。

秦玉は頷いて、「龍長官は人脈が広いので、情報を探していただけるだけでも十分です」と答えた。

「よし、任せておけ!」と龍長官は頷いた。