第362章 顔家の衝突勃発！

顔四海は冷笑を浮かべ続けた。容貌を変えさえすれば、かつて天下を揺るがした顔皇だと誰が証明できようか？

それに、顔雲恒という大きな山は京都に長くいすぎた。彼の没落を待ち望む者が数知れない。

あの顔が消えさえすれば、彼の力も必ずそれと共に消え去るだろう。

顔四海の冷酷さは想像を超えていた。権力のためにこのようなことをするとは、誰も知らなかった。

まるで権力の味を一度知ってしまえば、もう手放したくないかのように。

...

秦玉と顔若雪は顔お爺さんの傍らに付き添っていた。

顔若雪は秦玉に、昔の顔お爺さんの話や、幼い頃にどれほど可愛がってくれたかを語っていた。

「小さい頃、私が欲しいものは何でも、お爺さまが叶えてくれたの」顔若雪は涙を拭った。

「まさかお爺さまがこんな風に突然いなくなるなんて、別れの言葉も交わせずに」

ここまで話すと、顔若雪の涙が再び頬を伝って流れ落ちた。

秦玉は慎重に顔若雪の肩を抱き、小声で慰めた。「安心して、必ず顔お爺さんを生き返らせるから」

そうして、二人はここで気づかないうちに、抱き合ったまま眠りについた。

翌朝。

秦玉と顔若雪が目を覚ますと、顔お爺さんの遺体は既になくなっていた。

顔若雪は慌てて地面から立ち上がり、焦って言った。「お爺さまはどこ？」

その時、外から家政婦が急いで入ってきた。

「お嬢様、大少爺様が大広間にお呼びです」と家政婦は言った。

顔若雪はそれを聞くと、すぐに階下の大広間へ向かった。

秦玉も当然その後を追った。

二人が大広間に入ると、顔お爺さんの遺体が棺桶に収められているのを発見した。

棺桶は白檀で作られ、中には術法が施され、顔お爺さんの遺体を保存できるようになっていた。

「なぜ顔お爺さんを棺桶に入れたんですか？」秦玉は眉をひそめて尋ねた。

顔四海は秦玉を一瞥し、言った。「他にどこに入れろというんだ？お前が私の父を抱えて京都を出て行くとでも？」

秦玉はそれを見て、もう何も言わなかった。

しかし、傍らの顔若雪にとっては、あまりにも残酷なことだった。

棺桶に入れられるということは、最後の希望まで消し去られたようなものだった。

「お前が私の父を生き返らせると言うなら、さっさと出発しろ。時間を無駄にするな」顔四海は冷たく言った。