第504章 武侯への突破!

閣主は秦玉を一瞥し、「まずは上階に行って話そう」と言った。

秦玉も自分の軽率さに気づき、頭を掻きながら少し恥ずかしそうにした。

閣主の後ろについて、閣主楼の上階まで来た。

上階は相変わらずで、何も変わっていなかった。

そして閣主は、以前と同じように揺り椅子に座った。

彼女は秦玉を見て、「半歩武侯に到達できなかったのか?」と尋ねた。

秦玉は急いで頷いて「はい、実力は急上昇したのを感じますが、半歩武侯までには一線を画すような気がします」と答えた。

閣主はこれを聞いて、珍しく笑みを浮かべた。

「おめでとうと言うべきか、それとも不運だと言うべきか?」と閣主は笑いながら言った。

秦玉は戸惑い、「ど...どういう意味ですか?」と尋ねた。

閣主はお茶を一口すすり、「自分でもわかっているでしょう」と言った。

秦玉は深刻な面持ちで「はい、これは恐らく頂点の後の大円満の境界なのだと思います」と言った。

「その通り」閣主は秦玉の考えを確認した。

「大円満の境界を持つ者は、天に呪われた者だと言われている」

「完成すれば天下無敵となれるが、必然的に道のりは険しく、他の者の修行の何倍も困難だ」

ここで閣主は一旦言葉を切り、続けて「かつて私は資料を見たことがある。その資料によると、十人の大円満の者のうち、成功するのはたった一人だという」と言った。

秦玉は眉をしかめた。

確率がこんなに低いのか?

「そのうち八人は、天劫の下で命を落とした」と閣主は続けた。

「天劫...」秦玉は何かを思い出したように呟いた。

彼が経験した天劫は、確かに想像を超えるものだった。

それは秦玉を突破させるというよりも、むしろ生きたまま打ち殺そうとしているかのようだった。

「五千年の薬材だね」閣主はこの話題を続けなかった。

秦玉は頷いて「はい、五千年の薬材と、三つの妖獣内丹が必要です」と言った。

「五千年の薬材は、私のところにもない」と閣主は言った。

「でも情報を探ってみることはできる」

秦玉はこれを聞いて、急いで「閣主様、ありがとうございます!」と言った。

ここまで来て、秦玉は突然閣主の断霊丹のことを思い出した。

「閣主様、お体は...」

閣主は手を振って「断霊丹に解毒薬などない」と言った。

これを聞いて、秦玉の表情は一気に暗くなった!