第516章 正に半歩武侯へ踏み込む

秦玉は八字髭の方を見つめ、心の中では少し興奮していた。

しかし、それを表に出すことはなかった。

八字髭がそれほどまでにその銅鏡を欲しがるということは、きっとただの品ではないはずだ。

妖獣内丹については、それほど見つけるのが難しいものではない。

だから、主導権はまだ秦玉の手の中にあった。

「銅鏡は諦めてくれ。だが、その二つの銅牌なら譲ってもいい」と秦玉は言った。

八字髭は白い目を向けて言った。「私が欲しいのは銅鏡だ。銅牌なんて誰が交換するか」

「それなら仕方ない。どうせ妖獣内丹に困っているわけでもないし」と秦玉はぶつぶつと言った。

そう言い残すと、秦玉は立ち去ろうとした。

八字髭は目をきょろきょろさせながら、突然秦玉を引き止め、こそこそと言った。「わかったわかった、交換しよう。お前との出会いも縁だしな」