彼の体は金色の光に包まれ、傷一つ見当たらなかった。
気息は衰えるどころか、むしろ極限まで強くなっていた!
「こ...これは一体どういうことだ?」誰かが驚きの声を上げた!
「まさか...彼も武侯に踏み入れたのか?」
台上で、夏航の顔は土気色になった!
彼は椅子に崩れ落ち、目には絶望の色が浮かんでいた。
最も恐れていたことが、やはり起こってしまった!
秦玉もまた、強制的に実力を高める秘法を持っていたのだ!
武侯とは一つの分水嶺であり、混沌体にとってはまさに天と地ほどの違いがあるのだ!
武侯に踏み入れた後、混沌体は正式に自らの強さを発揮できる時期を迎える。
この段階では、混沌体は大多数の体質を圧倒できる!
聖体や神体などどんな体質であろうと、この段階では混沌体と争うことはできない!
白い光が徐々に消えていき、秦玉の逞しい体が、ようやく皆の前に現れた。
秦玉は遠くにいる韓威を冷たく見つめ、目から殺意を放っていた。
「これが武侯の力か」秦玉は体内を奔流する気を感じながら、憧れを覚えずにはいられなかった。
わずか一線を隔てただけなのに、この差は余りにも大きすぎた。
今の秦玉は、心の中で言い表せないほどの傲慢さを感じていた!
彼はここにいる全員が同時に来ても、物の数ではないと感じていた!
遠くで、韓威は秦玉を睨みつけ、瞳には不甘の色が満ちていた!
「お前...どうやってそれを成し遂げた!」韓威は歯ぎしりしながら言った。
秦玉は冷たく言い放った:「地獄で聞くがいい」
そう言いながら、秦玉は韓威に向かって、一歩一歩近づいていった。
韓威は狂気の表情を浮かべ、声を震わせて叫んだ:「武侯に踏み入れたところで何だというのだ、この韓威がお前を恐れるものか!」
韓威は大きく手を振り、殺意に満ちた殺術を放った!
幾筋もの光が秦玉に向かって射出された!
その恐ろしい力は、空気さえも引き裂きそうで、地面にも無数の亀裂が走った!
秦玉は無表情のまま、一歩一歩韓威に向かって歩み続けた。
その光が秦玉に触れようとした瞬間、秦玉は手のひらを軽く振った。
「パン!」
鋭い音が響き、数条の光は一撃で打ち散らされた!
「ば...馬鹿な!」韓威は顔色を変え、額には冷や汗が浮かんだ!
見物していた白武侯たちも、表情を曇らせた!