第604話 数珠、砕けた!

閆帰一は状況を見て、急いで顔錦尭の前に立ちはだかった。

「顔錦尭、そんな危険を冒すな。もし本当に教主だったら、私たちは...」

「奴が教主なわけがない」顔錦尭は冷笑した。

「閆隊長、もし奴が教主なら、とっくに私たちを制圧していたはずだ。なぜ今まで待つ必要がある!」

秦玉はその様子を見て、思わずため息をついた。

仕方なく、ゆっくりと体を向け、手を広げて言った。「今日は皆様の先祖となりましょう。皆様の大礼、この秦玉が頂戴いたしました」

秦玉の顔を見て、場の空気は一気に気まずくなった。

その場は水を打ったように静まり返り、誰もが一瞬反応できないようだった。

「あなたの負けね」その時、姚梦は孔雲に向かって笑いながら言った。

この言葉で、皆はようやく我に返った。

あの所謂教主が...まさか秦玉だったとは?!