第694章 京都武道協会の秘境!

老婆は何かを見抜いたようで、彼女は干からびた手を伸ばし、まっすぐに秦玉の頭を掴もうとした!

この老婆は極めて強大な実力を持ち、明らかに武侯頂点の境地に達していた。秦玉でさえ、油断することはできなかった!

彼は考えることもなく、すぐに般若尺を取り出し、一撃を放った。

「轟!」

武聖の気配が、老婆の手の上で爆発した!

「あっ!!」

その力は、直接老婆の手を貫き、血が瞬時に彼女の長衣を染めた。

「ふん、武聖の器は確かに名に恥じないな」秦玉は手の中の般若尺を振りながら、冷笑を浮かべた。

老婆は目を細め、冷たい声で言った。「璩蠍の般若尺がお前の手に渡っているとは...」

「どうやらあなたの情報は遅れているようですね」秦玉は冷笑しながら言った。

この老婆の情報は確かに遅れていた。厳密に言えば、彼女は京都武道協会のメンバーですらなく、ただの客卿に過ぎなかった。

しかし彼女は京都武道協会の上層部と秘密の繋がりを持っており、それが彼女の地位を高めていた。

「この般若尺の力をもう一度試してみるか?」秦玉は般若尺を振りながら、冷笑を続けた。

一筋の気が、秦玉の手のひらから、この般若尺の中へと流れ込んだ。

その般若尺は、瞬時に暗く神秘的な光を放った。

老婆は顔色を変え、思わず一歩後ずさりした。

明らかに、この老いぼれも般若尺を恐れていた。やはり武聖の器だからだ。

両者は一時にらみ合い、誰も先に手を出そうとはしなかった。

「ドン!」

その時、呑天蟒に縛られていた太一が突然動いた!

彼は拳を握り締め、そして激しく呑天蟒の頭を殴りつけた!

この一撃は途方もない力を持ち、空間さえも砕けそうだった!

そして呑天蟒の頭は吹き飛び、血が頭から流れ落ちた!

老婆はそれを見て、顔色が急変した!

「私の呑天蟒!」老婆は悲鳴を上げ、呑天蟒の方へ走り寄った!

太一の一撃の力は凄まじく、たった一撃で呑天蟒をほぼ気絶させてしまった!

「さすが至高妖獣だ。この一撃でも頭が砕けなかったとはな」秦玉は冷笑した。

老婆は呑天蟒の巨大な頭を抱きながら、悲しみに満ちた表情を浮かべた。

「私の呑天蟒を傷つけるとは、絶対に許さないぞ!」老婆は凄まじい声で叫んだ!

秦玉は冷笑して言った。「太一、この呑天蟒の皮を剥いで、コートを作るぞ!」