第857話 1撃の威力!

閣主はその様子を見て、眉をより一層深く寄せた。

様々な兆候から、秦玉の金丹が確かに損傷を受けていることが分かった。

秦玉は口角の血を拭い、顔には特に心配の色は見えなかった。

「お前の体は...」閣主が口を開いた。

秦玉は手を振って言った。「大丈夫です、閣主様。私は今から京都へ行き、駱靖宇を探します。」

「駱靖宇が乾坤石をくれなかったらどうする?」閣主が尋ねた。

秦玉は重々しく言った。「私はまだ優しすぎたのだと思います。だからこそ、多くの者が命を賭して顔若雪を奪おうとしたのです。」

この言葉は直接的な答えではなかったが、その意味は明白だった。

秦玉はそれ以上何も言わず、閣主に別れを告げて薬神閣を去った。

今の秦玉には、閣主と顔若雪をより良く守る方法がなかった。秘境を見つけない限りは。

京都、天機閣。

ここは人が多く、多くの人々が法器や最高級の武器を購入していた。

真の上級バイヤーたちは、もちろんこの大広間ではなく、天機閣の大広間の後ろにある別荘にいた。

この時、この別荘には三人の半歩武聖がいた。

この三人の手には、それぞれ法器が握られていた。

そしてこの三つの法器には共通点があった。それは相手の肉身を制限できるということだった。

駱靖宇は彼らにお茶を注ぎ、笑って言った。「皆様、この法器にご満足いただけましたか?」

「なかなかだ」三人は頷いた。

「駱閣主、この三つの法器はいくらですか?」

駱靖宇は大笑いして言った。「これら三つの法器は上級品です。当然、価格も安くはありません。」

そう言って、駱靖宇は三本の指を立てた。

「三十億だ」駱靖宇は淡々と言った。

この価格に、三人は眉をひそめた。

半歩武聖は金に困ることはないが、三十億はやはり大金だった。

「三十億...確かに少し高すぎるな」一人が眉をひそめて言った。

「いいだろう、あの秦玉を始末できれば、三十億の価値はある」もう一人が頷いて言った。

その言葉を聞いて、駱靖宇は急いで立ち上がり、驚いて言った。「何だって?秦玉を始末する?」

「そうだ。どうした、駱閣主は彼と知り合いなのか?」一人の半歩武聖が尋ねた。

駱靖宇はその質問に答えず、目を細めて言った。「お前たちが秦玉を殺すために来たのなら、この三つの法器を値引きしよう。十億で持っていけ。」