秦玉は主客の立場を逆転させ、椅子にどっかりと座り、冷笑いを浮かべて言った。「話を聞こう」
暗がりから、上層部の声が聞こえてきた。
「秦玉、お前と京都武道協会の間には、それほど大きな恨みはないはずだ」
「そもそも我々京都武道協会の設立目的は、人材を集めることだ」
秦玉は机を叩きながら言った。「続けろ」
「今や京都武道協会はお前によって混乱に陥れられ、人材は失われた。これは我々の本来の目的とは違う」
「ご覧の通り、京都武道協会は今、指導者を切実に必要としている」
「もしお前が望むなら、その指導者になってもらいたい」
彼らの言葉を聞いて、秦玉は思わず笑い出した。
「私を指導者にする?」秦玉は眉を上げて言った。
「つまり、これからは京都武道協会は私の言うことを聞くということか?」
「その通りだ」上層部は確かな答えを出した。
「そうなれば、お前は武道界を統べる存在となる」
「これはお前が夢見ていたことだろう」
秦玉は目を細め、八つの空席を見渡しながら冷笑いを浮かべて言った。「私がこれまでやってきたことは、武道界を統べるためだと思っているのか?」
「他に何があるというのだ?お前の最終目的は、我々に取って代わることだろう」ある上層部の者が笑って言った。
「秦玉、永遠の敵などいない。永遠の利益があるだけだ」
「我々の助けがあれば、お前が武聖になるのは時間の問題だ」
秦玉はこれを聞いて、思わず大笑いした。
「何を笑っている?」上層部の者が低い声で尋ねた。
秦玉は冷笑いながら言った。「お前たちが滑稽だと思っただけだ」
「指導者?要するにお前たちの傀儡になれということだろう。お前たちはいつでも私を追い出せる」
「それに、お前たちは言うことを聞く人間の方が好きなはずだ。残念ながら、私は子供の頃から言うことを聞かない人間だ」
「お前たちが言う武道界の統べ役なんて...私にとっては何の価値もない。それは私の目的でもない」
秦玉の言葉を聞いて、多くの上層部は沈黙した。
「では、お前は何が欲しいのだ」ある上層部の者が尋ねた。
秦玉は目を転がしながら言った。「こうしよう。お前たちの誠意を示すために、まず縛神術の解除方法を教えてくれないか?」
上層部は低い声で言った。「縛神術など取るに足らない術法だ。いつでも教えられる」