第221章 瀬戸門へ!

寺田凛奈は心海のお母さんに電話をかけたが、相手は忙しいのか、電話に出なかった。

  彼女が電話を切った後、もう一度かけようとしたとき、心海のお母さんから電話がかかってきた。彼女の声には明らかに疲れが感じられた。「寺田さん、すみません。今忙しくて、携帯に気づかなくて。」

  寺田凛奈は眉を上げて尋ねた。「心海の病状が悪化したんですか?」

  「いいえ、そうではありません。」

  心海のお母さんは口を開いた。「心海の状態はとても良くて、もうすぐ退院して学校に行けるようになります。家で少し問題があったんです。」

  寺田凛奈は尋ねた。「レーシングクラブのことですか?」

  心海のお母さんはためらった後、やっと口を開いた。「あなたまで聞いていたの?はぁ、本当に頭が痛いわ。」