「流れ?」
寺田健亮は呆然とした。
富樫和恵も固まってしまった。
寺田健亮はすぐに冷笑した。「君は自分が銀行の専門家だと思っているのか?うちの銀行の明細を持っているとでも?」
寺田凛奈は彼らを全く無視し、石丸和久の方を見た。「おばさん、家のプリンターから印刷されたものがあるので、誰かに取りに行ってもらえませんか。」
プリンター?
凛奈がパソコンで操作しているのを見た覚えはない…
しかし彼女は何も言わず、家政婦と一緒に階段を上がった。1分もしないうちに、二人は大量の書類を抱えて降りてきた。
寺田凛奈はまずその中から数枚を取り出し、松沢記者に渡した。「これが家の収入状況です。」
松沢は驚いて、寺田凛奈が渡した書類を受け取った。
そこには数枚の銀行カードの数年間の収入が記載されていた。