第160章 油を注ぎ塩を振る

松沢は口を開いた。「寺田さん、これはどういうことですか？彼女は仕事に行かなくていいんですか？」

寺田健亮は配信カメラの前に立ち、眉をひそめ、心を痛めた表情で言った。「そうなんです。仕事をしていないんです。以前は家にいて、私と彼女の叔母に頼っていました。今は渡辺家に引き取られましたが、聞くところによると、ずっと仕事をしていないそうです。見てください、もう午前10時なのに、まだ寝ていて起きてこない。子供の面倒も自分で見ず、放任状態です。ああ！」

石丸和久が口を開いた。「凛奈が寝坊をするのは、体調が悪いからです！昔、出産の時に大量出血して、体力が落ちているので、普通の人より多く寝る必要があるんです！それに、凛奈は渡辺家に来てから、一度も私たちに生活費を求めたことがありません！彼女には収入があるんです！」