第137章 父娘の手柄自慢〜

藤本凜人は彼に話す機会を与えず、冷たく口を開いた。「幼稚園には伝えておきます。今後、木田柚凪さんには藤本家がついています。」

この言葉を残し、彼は電話を切った。

すぐに、藤本凜人は優しい目で寺田芽を見た。「芽、電話をしたよ。安心して。」

さっき芽が突然やってきて、ゴッドマザーがいじめられたから、寺田家と交渉してほしいと言ったとき、彼はちょっと驚いた。

でもすぐに反応し、これはいいチャンスだと気づいた。

女性の親友は敵に回せない。

そこで、彼はこの電話をかけた。彼にとっては、ほんの些細なことだった。

寺田芽はうなずいた。「はい!」

言い終わると、藤本凜人がまだ彼女を見つめているのに気づいた。

寺田芽は黒ぶどうのような大きな目をぱちくりさせた。「パパ、どうしたの?」

今日の芽は可愛くないのかな?