第230章 瀬戸家の大師姉!(4)

寺田凛奈の車があまりにも速く、性急すぎたため、ほこりが舞い上がった。

ほこりを顔に浴びた4人は一斉に彼女を見た。車が止まり、寺田凛奈がドアを開けて降りるのが見えた。

彼女だと分かると、心海のお母さんはすぐに緊張し、松川文弥を見た。彼女に迷惑がかからないかと心配だった。

一方、篠崎冠介は目立たないように彼女と松川文弥の間に立ち、自分の強くたくましい体で、松川文弥が突然危害を加える可能性を遮った。

結局のところ、これは「力のない」女の子なので、彼は守らなければならないと思った。

あれ、どこか変な感じがする?

篠崎冠介は寺田凛奈のあの細くて痩せた体を見たとき、彼女が以前十数人と単独で戦い、心海の寝室に突入したことをすっかり忘れていた。結局、実際に見たわけではないからだ。