第342章 大師姉と大師兄~

寺田洵太は呆然とした。

  彼は信じられない思いで、その人たちの会話を聞いていた。

  「でも、大師姉は本当にすごいよね。辻本凌也を相手にしても一撃で勝っちゃうんだから」

  がさつなレイエルがまだ小声で仲間と話し続けていた。「私は大師姉が少なくとも数手は使うと思っていたわ。それに、師匠が私に大師姉の代わりをさせた時、私は自分と大師姉との差がそれほど大きくないと思っていたけど、まさかこんなに大きいとは。今では本当に大師姉に心服しているわ!」

  「私もよ。大師姉は本当に凄すぎる!大師姉の目には、おそらく大師兄だけが対等な相手に見えるんじゃないかしら?」

  「大師姉が大師兄と対決したら、どっちが強いと思う?」

  「……」

  寺田洵太は頭の中がぐるぐると回っているように感じた。