第408章 残業でDNA比較！（5更）

寺田凛奈はごく自然に受け取り、小さな袋に入れてからポケットに入れた。

DNAサンプルを採取する時は、綿棒を口腔内で少し力を入れてかき回す必要があり、粘膜を採取できる。

そのため、少し不快感がある。

しかし、優しい寺田真由美は我慢して、一緒に遊びに協力した。

採取が終わると、寺田芽は口を開け、藤本建吾と一緒に遊ぶ準備をした。「お兄ちゃん、私の番だよ！」

藤本建吾：「……」

彼は寺田芽を嫌そうに見て言った。「幼稚だと思わない？もうやめようよ。でも、どうしてもやりたいなら付き合ってあげてもいいけど。」

寺田芽：？？？

彼女は口を閉じ、スマートフォンを取り出した。「やっぱりゲームの方が面白いかな。」

「……」

3人の子供たちが話している間、藤本凜人は寺田凛奈の目的を見抜いたようで、彼女の側に寄って小声で尋ねた。「真由美が木田柚凪の娘だと疑っているの？」

寺田凛奈は頷いた。「木田柚凪は5年前に子供を産んで、失くしたの。」

藤本凜人は何かを理解したようで、言った。「調査を手伝おうか？」

寺田凛奈は少し考えて、「いいわ。」と答えた。

彼女は人手が足りず、また、一部のことは得意ではなかった。5年前、彼女と木田柚凪は知り合いではなく、子供を探す過程で知り合った。

藤本凜人が手を貸せば、調査がより早く進むかもしれない。

藤本凜人は突然尋ねた。「じゃあ、手伝ったら何か褒美はあるの？」

「……」

寺田凛奈は目の前の男性の顔をじっと見つめた。一日中遊んでいたにもかかわらず、この男性はまださっぱりとしていて、少しも油っぽくなかった。特に車内の薄暗い光の中で、男性の顔は光の層に包まれているかのようだった。

寺田凛奈は突然視線を外し、喉が動いた。

これ以上見ていたら、キスしてしまいそうだった。

彼女は咳払いをして、「じゃあ、やめておくわ。手伝わなくていいわ。」と言った。

藤本凜人：「……」

-

寺田真治は木田柚凪を郊外の別荘まで送った。

距離がやや遠く、郊外に到着したときにはすでに9時半だった。

車が止まるとすぐに、木田柚凪は車を降り、寺田真治に手を振った。「バイバイ！」

寺田真治：「……水でも飲んでいかない？」