寺田凛奈はまず歯ブラシを取り出し、歯磨き粉をつけて片手で歯を磨きながら、もう片方の手で携帯電話を開いた。メールボックスに数通のメールが届いていることに気づいた。
彼女の注意は、まずリリが送ってきたDNA鑑定の報告書に向けられ、歯を磨く動作が一瞬止まった。
今回、彼女は3日近く眠っていたのだろうか?
木田柚凪と真由美の結果が出ていた。彼女は急いでクリックして開き、予想通りの結果だったことを確認した。
しかしすぐに、ホットニュースのトップに木田柚凪と堀口泉弥の裁判の件があるのを見て、木田柚凪と寺田真治がすでに真相を知ったことを理解した。
うん、自分が気を失う前に兄に言ったメールを、彼が心に留めてくれたようだ。
そう考えながら、彼女は簡単に目を通したが、緊急の連絡は見当たらなかったので、携帯を置いて専念して歯を磨いた。
歯を磨きながら、彼女の瞳の奥にゆっくりと何かが沈んでいった。
目覚めたばかりの時、二人の子供に楽しませてもらった気分も、今はゆっくりと重くなっていった。
寺田洵太はまだ入院中だ。
彼は全身の骨が砕けていて、もう立ち上がれる機会があるかどうかもわからない。
ここまで考えて、寺田凛奈は今後しばらくの間、彼を立ち上がらせる様々な方法について真剣に考えることを決意した。
うーん、西洋医学では今のところ、どうすることもできないようだ。
となると、漢方医学の方から見てみるしかない。彼女はぼんやりと、非常に古い漢方医学の中に、骨を鍛える方法があったことを覚えていた。
しかし、その方法は失われて久しく、今でも関連する資料が見つかるかどうかわからない。
そう考えながら、彼女は歯磨きのスピードを上げた。口の中の水を吐き出した後、シャワーを浴び、黒いトップスと薄いジーンズに着替えて部屋を出た。
長い髪は半乾きで、背中で揺れていた。
彼女は爽やかに階段を下りると、寺田芽が「ママが出てきた!」と叫ぶ声が聞こえた。
続いて、階下から熱烈な拍手が沸き起こった。
寺田凛奈:????