チェリーはマリーを見上げた。マリーは彼女の上に威圧的に立っていた。
「何を考えていたの?」マリーは問い詰めた。
「オーロラを排除する必要があったの」チェリーは最終的に打ち明けた。「彼女はジャスミンが王家の一員だということを知ってしまうところだった。ザデンに彼女の出身と、ルナ・マリアの妻ではないことを告げるはずだった。そしてあなたもザデンのことを知っているでしょう。ザデンはもっと深く調べ始めたはず。彼は全ての真実を発見し、そうなれば終わりだった。彼は彼女の母親のことを知り、すべてが明るみに出てしまうところだった」
「それがどうしたの?」マリーは優しく指を彼女の顎に当て、きつく握った。
チェリーは歯を食いしばり、痛みを抑えようと必死だった。
「私があなたを立てたのよ。あなたの持っているものすべては私のおかげよ」マリーは言った。「私は時が来たら回収すると言ったわ。私があなたより強いことを忘れないで。そして私はあなたが出会った中で最強なのよ」
チェリーは荒い息をついた。
「オーロラを排除することだけを気にしていたふりをしましょう」マリーは彼女の顎を離し、窓に歩み寄って王国全体を見渡しながら言った。
「あなたは彼女に呪いをかけた。簡単に殺せたはずなのに、そうせずに面倒な痕跡を残した。あなたは彼女に殺すよう命じた。ザデンがジャスミンのためなら何でもすることを知っていたからね。そして計算して、ザデンはジャスミンを失うよりオーロラを失う方を選ぶだろうと考えた。あなたは彼に自らの手で仕事をさせたかった。オーロラにジャスミンを刺させた後で、ザデンにオーロラを殺させようとした」
彼女はチェリーの方を振り向いた。
「あなたはこれを計画した。すべてを。そしてそれはあなたの思い通りになった」彼女は言った。「でも、あなたは何かを忘れている」
マリーはチェリーに向かって歩き始めた。
誰も恐れず、誰の前でも動じなかったチェリーだが、今は恐怖で心臓が激しく鼓動するのを感じた。
「ジャスミンは私のものよ」マリーは言った。「言ったでしょう、誰も彼女に触れてはいけない。私が生きている限り、そして私はほぼ不死身。あなたは私に逆らえない」