魔法使いの都市へ忍び込む決意

ジャスミンは唇を閉ざし、自分の考えを胸に秘めた。

彼女は、パーティーの残りの人たちと一緒に先に進むという彼の言葉の意味を問いただしたかった。

しかし、部下たちの前で彼に無礼な態度をとるのは非常に失礼なことだった。

そのため、彼女は最善を尽くして冷静さを保ち、何も言わなかった。

馬車の中にずっといたアンナが、窓から顔を覗かせて言った。

「何?何が起きているの?」と彼女は尋ねた。

ザデンは馬から降り、妹のところへ歩いていった。

「魔法使いの都市で確認しなければならない重要な用件があるんだ」と彼は言った。

彼女の表情は一瞬にして曇った。「魔法使いの都市に行くの?そこはとても危険よ」

「お前は残りの部下たちと一緒に行くんだ」と彼は告げた。「エリックと私、それに他に2人ほどの部下だけが行く」

「そう」と彼女は独り言のようにつぶやいた。

「心配するな」彼は彼女の頬にキスをした。「部下たちがしっかり面倒を見てくれる。そしてすぐに戻ってくる」

「本当に行かなきゃいけないの?」と彼女は懇願した。

ジャスミンは怒りで顔を背け、馬から降りて彼の食べ物を探しに行った。

彼女は兄妹の会話を無視し、自分の馬の分を探しに行った。

それは自分の気持ちを紛らわすのに役立った。

彼女は手に数個の木の実を摘み、さらに加えていった。

背後に気配を感じて飛び上がった。

それはほかならぬザデン本人だった。

彼女は下を見ると、全ての木の実が地面に落ちているのに気付いた。

彼女は何も言わずに拾おうとかがんだ。

彼が手伝おうとしたので、彼女は「私がやります!」と彼に向かって怒鳴った。

彼は止まり、彼女自身も自分の反応に驚いた。

彼女は謝らず、ただ木の実を手のひらに集め、立ち上がろうとした時、彼に止められた。

「ジャスミン」と彼は言った。

彼女は彼を睨みつけた。「あなたは私たちが魔法使いの都市に行くと言ったじゃないですか。私の狼が休眠状態である可能性があると言ったのもあなたです。全てあなたが持ち出した話なのに、突然あなただけが行くと言うんですか」

彼は顔をこすった。「いいか。魔法使いの都市はお前が思っているようなところじゃない。危険なんだ。お前が傷つくのは避けたい」